親鸞聖人が、仏縁深い弟子に語った言葉が「歎異抄」に記されている。
口で語る言葉は、目の前にいる人に向かって語られる。
自ずと前後関係や、その場の状況を考える必要がある。
いつもお傍で親鸞聖人の言葉を聞いていた唯円。
命がけで後生の一大事の解決のため京都へ来た同朋たち。
同じ「知らん」でも知りすぎた「知らん」。
本当に分からなかったのではない。
翻って「教行信証」は、親鸞聖人が自ら筆を執って書かれた。
すべての人に当てはまるように、一字一句、吟味され何度も書き直されている。
語り言葉と書き言葉は違うが、同じ親鸞聖人が教えられたこと。
真意は?